FAQ

Q:界面物性評価ソフトを用いて解析したことのある電子部品にはどのようなものがありますか。
A:一番多く解析したのはMLCCです。そのほかにアルミ電解コンデンサ、導電性高分子コンデンサ 、電気二重層コンデンサ、Liイオン2次電池、薄膜キャパシタ などです。CDCTSソフトもこれらの部品を評価しました。

Q:CDCTSソフトですが、具体的にはどのような場面で使えますか。
A:具体的には次のような場面が挙げられます。
①Liイオン2次電池では充電応答における内部抵抗原因を明らかにできます。
②印加電圧を徐々に上げて応答からデトラップ準位を求めると結晶状態やトラップ強度を知ることができます。
③良品の電流応答と比較することで不良原因を明らかにすることができます。

Q:界面物性評価ソフトですが、具体的にはどのような場面で使用されますか。
A:具体的には次のような場面が挙げられます。
①開発段階で不良の原因を明らかにします。
②製造工程で不良が発生した場合、どの工程に問題があるかを明らかにできます。
③スクリーニング後の良品について問題はないか把握します。
④加速試験後の劣化品について劣化の原因を明らかにします。
⑤宇宙開発において装置などに実装する部品の信頼性保証に使えます。
⑥従来技術ではできなかったセット不良の現追及に使えます。
⑦競合他社の製品評価に使えます。

Q: リーク電流を測定する装置の感度はどれくらいあればいいですか。
A: ものにもよりますが、分解能がpAレベルであれば充分かと考えております。ただし正確な電圧と電流の関係を求めるためには校正がしっかり行われていることが重要です。

Q: 得られた界面物性からはどのようなアクションがとれますか。
A: 積層セラミックキャパシタの場合ですと、ドナー濃度が高いという結果が得られたときは金属酸化物の酸素欠陥濃度が高いことを意味しており、電極表面の電界強度が高くなってリーク電流が発生したと解釈できます。これは製造工程で酸素欠陥が増加するような工程因子を見直した方がよいかと考えられます。

Q: ホームページに界面物性評価装置は良品解析にも適応できるとありましたが、良品はリーク電流が小さいので測定できないのではないでしょうか。
A: ご指摘の通り良品は電流がほとんど流れませんので、このままでは解析できません。積層セラミックキャパシタを例にとりますと恒温槽などで雰囲気温度を高くするとリーク電流は多く流れるようになり、解析できるようになります。

Q: リーク電流の発生個所を知りたいのですが可能ですか。
A: 微小サイズで高感度の磁気センサーを搭載した電流パス可視化装置を用いれば可能です。磁気センサーを部品のごく近傍で走査することでリーク電流によって発生する磁場分布が得られます。この分布から電流パスが読み取れますので後は電子部品の構造から故障箇所を推察することができます。

News

  • ・Liイオン2次電池、全固体電池における電極と電解質界面の界面物性を評価する方法としてJFCCと名古屋大学はTEM等を用いて界面の電位分布の観察に成功している。しかし、この方法は電池の一部から切り出された試料の観察であり、電池の劣化部分は評価できていないと思われる。